先日、友人のペットの猫が亡くなったとの連絡を受けました。
お葬式を行うようで、猫と仲がよかった私も参列する予定です。
参列するにあたって心配なのですが、ペットのお葬式には人間同様、香典を用意するべきなのでしょうか?
また、少しでも友人のためになればと、お悔やみの贈り物を渡したいと思っています。
ふつう、ペット葬儀にお悔やみの贈り物を持参してもいいのでしょうか?
(福岡県 O.M様)
ペットのお葬式に参列するとき、基本的に香典は不要です。
お悔やみの贈り物をお渡しするときは、お花やペットが生前に好きだったおやつを持参しましょう。
仲のいいご友人のペットが亡くなった際、お葬式に参列されるという方も多いでしょう。
しかし、「ペットのお葬式って、人間のお葬式と同じようなマナーでいいのかな?」と心配になってしまいますよね。
そのような方からはとくに、香典を用意するべきでしょうか?というご相談をよくお受けいたします。
結論を申し上げますと、ペット葬儀に香典は不要とされています。
なぜなら香典を受け取った飼い主さまは香典返しについて考える必要があり、気を遣わせてしまうためです。
また、そもそもペット葬儀には香典をあげる慣習がないことからも、お渡しすることは控えたほうがいいでしょう。
香典をお渡しするよりも、飼い主さまの悲しみを癒すような贈り物や、お悔やみの言葉をかけてあげてくださいね。
ただし、お悔やみの贈り物や言葉にもマナーや注意すべき点があります。
そこでこの記事では、次の2つについてご説明いたします。
- ペット葬儀に持参できる贈り物
- ペットを亡くした飼い主さまの心に寄り添えるようなお悔やみの言葉
まずはペット葬儀における香典の必要性について、さらに詳しく見ていきましょう。
ペット葬儀に香典は基本的に不要
人間のお葬式に参列されるとき、香典を用意するのが一般的です。
そのため、ペットのお葬式においても香典を用意するべきではないか?と考える方が多くいらっしゃいます。
しかしペット葬儀に参列するときには、香典を用意する必要はありません。
その理由は冒頭でもお伝えしたように、香典をもらった飼い主さまは香典返しについて考える必要があるためです。
家族同然の存在であるペットを亡くし、葬儀後も気持ちの整理がなかなかつかないという飼い主さまも多くいらっしゃいます。
そのような心境のなかで、香典返しについて悩ませてしまうのは心苦しいですよね。
また、そもそもペット葬儀において香典をあげるきまりや慣習がないことも理由の一つです。
香典をお渡しするのは極力避け、その代わりにこのあとご紹介するお悔やみの品を贈ることや、お悔やみの言葉をかけてあげるほうがいいでしょう。
香典を渡したいときは3,000円を目安に
不要とお伝えしたものの、亡くなったペットや飼い主さまと親交が深かったために、香典をお渡ししたいという方もいらっしゃるかと思います。
その場合は、3,000円を目安にお渡ししましょう。
あまりにも高額だと相手に気を遣わせてしまうため、注意してくださいね。
少し安い気がする…と感じても、5,000円を上限にするのがおすすめですよ。
香典の良し悪しは、お渡しする金額の大きさではありません。
金額や香典の有無によらず、相手に配慮する思いやりの気持ちが大切です。
また、香典袋は人間の葬儀に用いるものと同様で構いません。
ただし仏式だけで使用される蓮の花が描かれているものや、箔押しされている袋は使用を避けたほうがいいでしょう。
香典袋の表書きは「御霊前」が無難ですが、飼い主さまの宗派によって書きわけましょう。
たとえば浄土真宗の場合は「御仏前」、神道では「御玉串料」などと書きます。
香典の代わりにお悔やみの贈り物を持参しましょう
ペット葬儀に参列されるとき香典は不要ですが、お悔やみの贈り物を持参される方は多くいらっしゃいます。
香典とちがってお返しする必要もないため、飼い主さまの負担にならずに弔いの気持ちを伝えることができますよ。
お悔やみの贈り物は次の2つのような、ご仏壇にお供えしたりご遺体と一緒に火葬できるものを選びましょう。
- お花
- ペットが好きだったおやつ
それぞれについて、選び方や注意点を詳しくご紹介いたしますね。
①お花
お悔やみの品として最も一般的なのが、お花の贈り物です。
お花の種類に関して、特にきまりはありません。
飼い主さまのお気持ちを前向きにできるようなお花や、生前のペットをイメージしたお花を選びましょう。
持参したお花はご仏壇にお供えしたり、火葬炉に入れてご遺体と一緒に火葬できますよ。
しかしお花をご遺体と一緒に火葬する際には、注意点が2つあります。
1つは、造花は火葬に不適であるという点です。
これは造花を火葬してしまうと、素材である針金やワイヤーがお骨にくっついてしまい、キレイに遺骨を残せなくなってしまうためです。
お供えものとしてであれば、造花をお渡ししても問題はありません。
造花は長い時間にわたって飼い主さまの心を癒すことができるため、とくにご自宅でのお供えものとして喜ばれますよ。
2つ目に、生花であっても色味が強いものと一緒に火葬すると、お骨に色がうつってしまうという点です。
色味の薄い、かわいらしい生花を選ぶほうがいいでしょう。
遺骨は、ペットの存在を近くに感じられるものとして、心のよりどころになるという飼い主さまが多くいらっしゃいます。
そのためお花をご遺体と一緒に火葬していただく際には、できるだけキレイに残るように、生花かつ色味の薄いものを選びましょう。
ペット葬儀に持参するお花については、こちらの記事で選び方のポイントとおすすめのお花をご紹介しています。
ぜひご確認くださいね。
▶︎【ペット火葬で思いが伝わるお花選び】ポイント3つとおすすめのお花5選
②ペットが好きだったおやつ
天国でも幸せに過ごせますようにという思いを込めて、生前のペットが好きだったおやつを持参する方もいらっしゃいます。
ただし、遺骨に影響がでてしまうという理由から、プラスチックやゴム製のものはご遺体と一緒に火葬できません。
そのため、おやつは中身のみ紙皿にうつして火葬するのが一般的です。
またご存知であれば、ペットに馴染みのあるおもちゃを持参してもいいでしょう。
もちろん一緒に火葬できなくても、お墓やご自宅のご仏壇にお供えするという方法で、供養の思いを伝えることができますよ。
飼い主にかけるべきお悔やみの言葉って?例文をご紹介
香典や贈り物の有無にかかわらず、お悔やみの言葉は必ずかけましょう。
お悔やみの言葉はペットを亡くした飼い主さまのショックを和らげ、悲しみに寄り添うことができるような言葉がいいとされています。
たとえば、次のような言葉です。
お悔やみの言葉の例文
- あなたのおかげで、〇〇ちゃんは幸せな一生を過ごすことができたでしょう。
- お葬式でしっかりお別れできて、〇〇くんも安心して天国へと旅立つことができたと思います。
- つらいときや悲しいときは、いつでも頼ってくださいね。
飼い主さまの中には、「一緒に過ごせて、幸せだったのかな…?」「もっと何かしてあげられたのかも…」と心配に思う方や、自分自身を責めてしまう方もいらっしゃいます。
しかし、大切に育てられてきたペットは、最期の瞬間まで飼い主さまの愛情に包まれ、安らかに旅立つことができたはずです。
ぜひそのことに気づけるような言葉をかけてあげてくださいね。
また、自分にとっては相手に配慮した言葉であっても、無意識のうちに傷つけてしまった…なんてこともよくあります。
そのため、以下のような言葉は使用を避けましょう。
使用を避けるべき言葉
- 病気で苦しかっただろうね
- 新しいペットを飼って、はやく気持ちを切り替えたほうがいいよ
- いつまでも落ち込んでたってしょうがないよ
飼い主さまにとって、亡くなったペットは代わりのいない存在です。
そのことを考慮し、ペットの生涯や飼い主さまの行動を否定するような発言は控えましょう。
お悔やみの言葉については、こちらの記事でさらに詳しくマナーや例文を紹介しています。
あわせてご確認くださいね。
▶︎さらに詳しくお悔やみの言葉のマナーや例文を確認する
最後に:香典ではなく、飼い主を気遣った言葉を
この記事ではペット葬儀における香典やお悔やみの贈り物についてご紹介いたしました。
重要なポイントをあらためてお伝えすると、以下の3つです。
- ペット葬儀に参列する際、香典を用意する必要はない
- どうしても渡したい場合は3,000円を目安にする。
香典袋は人間の葬儀で用いるものと同じでよく、表書きは「御霊前」とする - 香典ではなく、お悔やみの贈り物や言葉をかけてあげるほうがいい
大切なのは、ペットを亡くした飼い主さまの心に寄り添い、悲しみを癒すことができるように接してあげることですよ。
そのほかペット葬儀に参列するにあたって、不安なことや気になることがありましたら、私たちみんなのペット葬儀屋さんにご相談くださいね。
無料でお電話をお受けしていますよ。
それでは、みんなのペット葬儀屋さん、宮川がお送りしました。
みんなのペット葬儀屋さんの宮川です。
ペット葬儀における香典と、お悔やみの贈り物に関するマナーについてお答えいたしますね。