「ペットが亡くなってしまった…庭に土葬したいけど、本当にしてもいいのかな?」
「マンションに住んでるけど、土葬したいときどうすればいいんだろう?」
大切なペットが亡くなって、お見送りについて考えている方も多いのではと思います。
ペットのお見送りには火葬、土葬などありますが、中でも土葬を考えている方は「自然の中で供養したい」「家が大好きだったらから、庭に埋めてあげたい」という思いが強いのではないでしょうか。
ですがいざ土葬をするとなると、「穴を掘るのって大変そう…」「そもそも、この子をこの場所に埋めていいの?」という不安も出てきますよね。
結論から申し上げて、ご自宅のお庭(私有地)であれば、土葬は可能です。
ただ一歩間違えてしまうと、ご近所とトラブルになってしまったり、法律に違反してしまうことも…。
そうならないために、ここでは次の3つをご説明していきます。
- ペットを土葬してもよい3つの条件
- ペット土葬の方法や必要なもの、注意点
- 土葬した後の供養について
この記事を読んで、トラブルを起こすことなく、心をこめて大切なペットを見送れますように。
ペットを土葬できる条件3つ
「長年暮らしてきた家のまわりに埋めてあげたい」
「自然に還してあげたいから土葬したい」
ずっと一緒だった大好きなペットですから、このように考える方も多いと思います。
ただ「本当に土葬してもいいの?」「周りの人に迷惑じゃない?」と迷われていて、中々行動にうつせない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、本当に土葬してもよいのか判断するために、3つのポイントをご紹介します。
それがこちら。
- 土葬予定の場所は法律に違反していないか
- 土葬することに後悔はないか
- まわりへの配慮はできているか
3つすべてクリアできたら、土葬しても大丈夫です。
それぞれ詳しく見ていきますね。
ポイント1:土葬予定の場所は法律に反していないか
まず第一に、ペットの土葬は法律面で厳しく制限されています。
大変心苦しくはありますが、ペットのご遺体は一般廃棄物として扱われます。
これは「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」によって定められているためです。
飼い主さまにとっては大切なかけがえのないペットでも、他の人からしたら廃棄物扱いされてしまうのが現状です。
そのため、以下のような場所での土葬は禁止されています。
- 公園
- 河川のまわり(水が汚染されてしまう恐れがある)
- 賃貸住宅の庭
- 森林や山のふもと
- 他人の敷地
など
土葬する際は、必ず私有地(自己所有の土地、庭など)にするようにしましょう。
もし私有地以外の公共の土地に土葬してしまうと、懲役や罰金刑が科されてしまうため、充分注意しましょうね。
「私有地はないけど、どうしても土葬したい…」という方は、プランター葬という方法もあります。
ポイント2:土葬することに後悔はないか
土葬したいと思っている方は、「思い出のある場所に埋めてあげたい」「自然の中で供養してあげたい」という方が多数だと思います。
中には、「お金をあまりかけずに供養したい」という方もいらっしゃるかもしれません。
どんな理由だとしても、「本当に土葬して後悔はないか」もう一度考えて、慎重に行うようにしましょう。
というのも、一度埋めてしまうとご遺体が骨になるのは数ヶ月〜数年、骨まで土に還るのは数年〜数十年はかかってしまうためです。
もちろん、土壌やペットの大きさなどにもよりますが、ハムスターのような小さな動物でも、骨まで還るには30年ほどかかります。
もっと大きな犬や猫の場合、さらに年数がかかってしまうでしょう。
その長い年月の間に、土地を手放したり、ペット霊園などのお墓に入れてあげたいと思うかもしれません。
そうなったとき、ご遺体はそのままの土地に残したり、掘り返さなければならなくなってしまいます。
掘り返すこと自体はできますが、一度埋葬したご遺体を掘り返すのは気持ちのいいものではありませんよね。
「土葬して終わり」ではなく、その後の長い生活のことも考えて慎重に行うようにしましょう。
ポイント3:まわりへの配慮はできているか
もちろん、飼い主さまのお気持ちが1番大切ではありますが、土葬したことによってご近所から反感を買ってしまっては、後悔してしまうことになるかもしれません。
「ご近所付き合いはないから大丈夫」と思っていても、土葬したことでカラスや野良猫、虫などが集まってトラブルになってしまうことも。
土葬は埋めた後、腐敗臭が漏れてしまうことが多く、よくご近所や通行人からクレームが出てしまうんです。
そうなってしまっては、亡くなったペットも安心して旅立てないですよね。
隣の家との距離が離れていたり、まわりにあまり家がない場合ですと、そこまで気にしなくてもいいかもしれませんが、土葬する際はご近所への配慮を忘れずに行いましょう。
私有地をお持ちということは、長くそこに住まわれる方が多いと思いますので、トラブルを起こさないように十分注意しましょうね。
いかがでしょうか。土葬可能な条件を3つご紹介しました。
土葬可能な状況をまとめると次のようになります。
- 法律に違反しない土地(私有地)に土葬予定である。
- 骨が還るまでその場所に住む予定なので、後悔はしない。
- 隣の家まではかなり距離があるので、トラブルにもならない。
これらすべてクリアした方のみ、土葬可能です。
次で、ペットを土葬するために必要なものや方法をご紹介しますので、参考にしてくださいね。
少しでも不安がある方、1つでもクリアできなかった方は、「火葬」がおすすめです。
プランにもよりますがご遺骨を手元に残せるため、もし私有地があれば埋骨することもできます。
ペットを土葬する方法と注意点
上で土葬可能な条件についてお伝えしました。
ここでは土葬の際必要なものや方法、注意点などをご説明します。
まわりへの配慮は忘れずに、大切なペットへ最大限のお見送りをできるよう努めましょう。
土葬の際必要なもの
土葬で必要なものはこちらの6つ。
- 自然素材(綿・麻など)のタオルや手ぬぐい(ペットの大きさに合わせる)
- スコップ、シャベル
- ペットと同じ重さの量の石灰(有機物の分解の促進・殺菌作用がある)
- 軍手
- ペット用のお墓、モニュメント
- お花や木の苗
ペット用のお墓はこのようなものになります。
必ず必要というわけではありませんが、スペースがあれば用意するとよいでしょう。
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Amazonで購入するまた、お花や木の苗を一緒に植えてあげるのもおすすめです。
より自然に近いかたちで供養できてペットも嬉しいかと思いますし、毎年お花が咲いたり、木の成長を見守ることで、心がやすらぎますよね。
他にも、まわりに花や木を植えることで根がはり、分解が促進されることも理由の1つです。
もし、お花の種類で迷われたら花言葉で選ぶのも、さらに思いが込められるかと思います。
ぜひ色々検討してみてくださいね。
花の種類 花言葉 カスミソウ ・無邪気
・幸福
・感謝マーガレット ・信頼
・優しい思い出
・私を忘れないでジャスミン 愛らしさ スイートピー 優しい思い出 トルコキキョウ(白) 思いやり ガーベラ(白) 希望 デイジー(白) 無邪気 バラ(薄いピンク) 誇り バーベナ(ピンク) 家族の和合(仲良くすること)
引用元:お花を選ぶポイント③花言葉
土葬の方法
- 事前に庭にペットがおさまるスペースがあるか確認する。
→もしスペースがなければ、火葬を検討する。
-
スコップやシャベルで穴を掘り、半分ほど石灰を撒く。
-
土に還りやすい素材のタオルや手ぬぐいでご遺体を包む。
-
包んだタオルごと穴におさめる。
-
さらに石灰を撒く。
-
掘る前より土を盛るように戻す。
-
ペット用のお墓やモニュメントを置いたり、お花を植えたりする。
-
定期的に手を合わせて供養する。
土葬の際気をつけること3つ
- 埋める場所:日当たりがいいところ
中には方角を気になさる方もいるかもしれませんが、とくに決まった方角はありませんので、自由に土葬してあげましょう。
できれば日当たりがよく、飼い主さまやご家族が目にしやすいところがおすすめです。 -
穴の深さ:ご遺体よりかなり余裕をもって掘る
穴の大きさや深さは、ペットの大きさによっても変わってきます。
穴が浅いとカラスや野良猫などの野生動物に掘り返されてしまうため、かなり余裕をもって掘るようにしましょう。 - 土葬した後もチェックする:腐敗臭、虫、野生動物など
土葬したあとも、ニオイが漏れ出して虫が集まっていないか、野生動物に掘り返されていないか、定期的にチェックするようにしましょう。
せっかくきれいに土葬してあげても、掘り返されて荒らされてしまったり、ご近所トラブルになってしまっては悲しいですよね。
しっかり責任をもって管理していきましょう。
いかがでしょうか。
大切なペットを心を込めて土葬できそうでしょうか。
もし、少しでも不安があれば、次で火葬やプランター葬についてご説明するので、ぜひ参考にしてみてください。
土葬が難しい場合①:火葬してから埋骨をする
「土葬前にすでにニオイが気になる…」「うちの子は大きいから、土葬するのは難しそう…」という場合は、火葬してからご遺骨をお庭に埋骨する方法もあります。
ご遺骨を埋骨する場合、穴はさほど大きくなくてもおさまりますし、腐敗臭を気にすることもありません。
もちろん、火葬したとしても、土葬できるのはご自宅のお庭など私有地に限ります。
火葬プランによりますがご遺骨は手元に残せるため、土葬の他にもお仏壇を用意して供養することもできます。
火葬プランは大きく分けて、次の3つになります。
- 合同供養(合同火葬)
- 一任火葬
- 立会い火葬
中でも、返骨があるのは「一任火葬」と「立会い火葬」になります。
一任火葬は、火葬からお骨上げまで火葬業者に一任して、遺骨のみ受け取る方法です。
立会い火葬は、実際に飼い主さまが火葬に立ち会い、お骨上げもご自身で行う方法になっています。
一任火葬は、「仕事が忙しくて時間を確保できない…」「プロにすべてまかせたい」という方に向いており、立会い火葬は「最後までしっかり見届けたい」「家族全員で見送りたい」という場合に向いています。
それぞれ流れや費用が異なりますので、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
▶ペット火葬の方法や費用って?後悔しないための基礎知識まとめ
また、私たちみんなのペット葬儀屋さんでも、ペットの火葬を行っております。
飼い主さまの思いに合わせて、大切なペットを真心こめて火葬いたします。
気になる点やご不安な点などありましたら、お気軽にご相談くださいね。
土葬が難しい場合②:プランター葬をする
マンションにお住まいの方や、「庭はあるがまわりは住宅街で気が引ける…」「もしかしたら近いうちに引っ越すかもしれない」という方は、プランター葬という選択もあります。
プランター葬はあまり聞き馴染みがないかもしれませんが、ハムスターやインコなど小さな動物を土葬する場合、選ばれる方が多いです。
その名の通り、花や野菜を育てるプランターや植木鉢に埋葬する方法です。
プランターに埋葬したあとそこでお花を育てたり、亡くなったペットと一緒に季節のお花を楽しめるようになっています。
もし引っ越す場合はプランターを新居に運ぶだけでよいので、土葬よりは手軽に運ぶことができます。
ただこちらも土葬と同様に、ニオイが漏れ出してしまうことがあるため、十分注意が必要です。
詳しい方法を知りたいかたは、こちらをご覧ください。
こちらも火葬したあと、ご遺骨をプランターに埋葬することもできますので、ニオイが心配な方は火葬を検討してみてもよいでしょう。
土葬した後は:定期的に管理、供養する
土葬、プランター葬をしたあとは、定期的に管理・供養してあげましょう。
まずは管理についてですが、注意点でもお話しましたが次のようなことが考えられます。
- カラスや野良猫、野生の動物などに掘り返されることがある
- 風や雨で埋めたところが露出することがある
- ニオイが漏れ出してしまうことがある
広いお庭でまわりに家やお店などがない場合ですと、少しぐらいニオイが漏れても構わないかもしれませんが、まわりに家や人通りが多いとご近所迷惑になってしまいます。
トラブルを起こさないためにも、1週間に1度はチェックして問題がないか確認しましょう。
土葬して終わりでは、亡くなったペットも寂しくなってしまいますから、定期的にチェックをしながら、手を合わせて供養するようにしましょうね。
法要・お盆・お彼岸について
人間と同じように、ペットを土葬したあと、法要やお盆・お彼岸を行うこともできます。
ここでは一般的なスケジュールをご紹介しますが、厳しいルールはないため、基本的には飼い主さまのタイミングで行うようにしましょう。
法要のスケジュール
- ペットが亡くなる(命日)
- 葬儀・火葬
- 初七日忌日
命日を含めて死後7日後に行う法要。- 四十九日忌
命日を含めて死後49日目に行う法要。
宗教にもよりますが、このタイミングで埋葬すると極楽浄土にいけるといわれています。- 百か日忌
死後100日目に行う法要。- 一周忌
命日の一年後に行う法要。
四十九日で埋葬をしなかった方は、このタイミングで埋葬を考えてみてもよいでしょう。(手元供養というかたちでずっと手元に置いておいても大丈夫です)- 三回忌
命日の二年後に行う法要。
引用元:ペットを埋葬したあとはどうすれば?供養や法要について
火葬をしたあとご遺骨を手元に置いていた方は、四十九日忌や一周忌のタイミングで埋骨してあげてもよいでしょう。
お盆・お彼岸のスケジュール
お盆入り・迎え火 お中日 お盆明け・送り火 8/13 8/14 8/15 8/16
彼岸入り お中日 彼岸明け 春彼岸 3/17 3/20 3/23 秋彼岸 9/20 9/23 9/26 ※2021年の場合。
※春分の日・秋分の日はその年によって変動します。
引用元:基本的には人と同じように弔って:お盆やお彼岸について
「忙しくて迎え火・送り火はできなさそう…」という場合でも、お庭のお墓をきれいにしたり、お線香をあげて手を合わせるだけでもペットは嬉しいかと思います。
かたちに強くこだわらずとも、ペットを思うことが1番大切なことですので、ペットに対してどんな供養ができるか考えてみましょう。
まとめ
いかがでしょうか。
ここまでペットを土葬する方法や注意点などお伝えしてきました。
この記事の内容をまとめると、次の4点になります。
- ペットを土葬するには、法律に反しない場所(私有地など)で行う。
- 飼い主さまの気持ちやご家族、まわりの印象も考慮する。
- ニオイが気になるなら火葬したあと土葬することもできる。
- 土葬したあともしっかり管理・供養する。
土葬や火葬、プランター葬など、どんなかたちであれペットを思うことが1番大切です。
もし火葬についてお困りやお悩みのことがありましたら、私たちみんなのペット葬儀屋さんにご相談いただければと思います。
これまでずっと一緒だったペットと後悔のないお別れができるよう、誠心誠意お手伝いいたします。
この記事を読んで、トラブルを起こすことなく、心をこめて大切なペットを見送れますように。
土葬したあとも、定期的におやつをお供えしたり、手を合わせて弔うようにしましょうね。