ペットが亡くなったとき、ご遺体はどのようにして保存するべきでしょうか?
病で苦しむペットの、最期の時を覚悟しています。
遺体はすぐに火葬せず、家族みんながお別れできるように自宅で数日保存したいと考えています。
そのためには、遺体はどのようにして保存するべきでしょうか?
また、どれくらいの日数保存できるのでしょうか?
(千葉県 H.A様)
ペットのご遺体は腐敗が進まないように、保冷剤などで冷やしつつ保存しましょう。
夏は1〜2日、冬は2〜3日ほど保存できますよ。
かけがえのない大切な存在であるペットの最期。
ご家族全員がお見送りに立ち会い、これまでの感謝やたくさんの愛情を伝えてあげたいことでしょう。
しかし都合によっては全員が集まりにくいというご家庭もあるはず。
そんなとき、できるだけ長くペットのご遺体を保存したいですよね。
ご遺体を長時間保存するためには、丁寧な安置を行うことが大切です。
安置とはご遺体を生前のかわいらしい姿のまま保存する、飼い主さまがペットのためにできる最後のお世話なんです。
安置の大まかな流れは、以下の5つからなります。
ペットのご遺体を安置する方法
- ご遺体の手足を優しく折り曲げる
- 毛並みを整えるなど、体をキレイにしてあげる
- 棺(箱)にご遺体を納める
- ご遺体に保冷剤を当ててしっかり冷やす
- お気に入りのおやつやおもちゃをお供えする
ペットのご遺体を安置するときに大切なのは、腐敗を防ぐために保冷剤でしっかりと冷やすことです。
安置の方法については、このあと詳しくご紹介いたしますね。
この記事でご遺体を正しく安置する方法を身に付け、あなたの気持ちの整理がついたころに後悔のないお見送りをしてあげてくださいね。
ご遺体の保存のために:安置の方法
ペットのご遺体を安置する方法について、詳しくご説明いたします。
先ほどもお伝えしましたが、ご遺体を保存できる日数は夏が1〜2日、冬は2〜3日ほどです。
少しでも長く一緒に過ごすためにも、正しい安置を行いましょう。
安置のために、次の7つを用意します。
- ご遺体を納める段ボールや棺(ペットのサイズよりもひとまわり大きいもの)
- 保冷剤
- ペットシートや新聞紙
- ご遺体を包むためのタオル
- ガーゼやコットン
- ブラシ
- お気に入りだったおやつやおもちゃなど
ほとんどのペットは、このあとご紹介する流れで安置できます。
しかし金魚などの魚や亀が亡くなった場合は、少し特殊な安置の方法になるんです。
たとえば金魚を安置するときは、ご遺体を濡らした布で包んで乾燥を防ぐ必要があります。
金魚以外のペットの安置では、ご遺体を濡らすと腐敗する原因になってしまうため注意しましょう。
金魚と亀、それぞれの安置の方法は以下の記事で詳しく紹介していますので、ご確認くださいね。
▶︎金魚が死んだらどうすれば?生死の確認方法や適切な供養のしかたを解説
▶︎亀は火葬できる?心残りなく亀とお別れするために【火葬・供養の方法とは】
それでは安置の方法を詳しくみていきましょう。
①ご遺体の手足を優しく折り曲げる
ポイント
- 死後硬直がはじまる前に、手足を胸の方に優しく折り曲げてあげる
- まぶたや口が開いている場合は閉じてあげる
はじめに、ご遺体の手足を胸のほうに優しく折り曲げます。
まぶたや口が開いている場合は優しく手で閉じ、安らかに眠っているような自然な姿に整えてあげましょう。
ご遺体は、亡くなってから2時間程度で死後硬直が始まってしまいます。
手足が伸びきった状態で硬直してしまうと、ご遺体が火葬炉に入りきらない可能性があるんです。
そのため、必ず手足を折り曲げてあげてくださいね。
ペットの個体差はありますが、死後硬直はおよそ半日ほどで解かれます。
硬直が解かれた後に、ご遺体が損傷しないよう注意しつつ折り曲げてあげてください。
②毛並みを整えるなど、体をキレイにしてあげる
ポイント
- ブラシで毛並みを整えてあげる
- ペットを屋外で飼っていた場合は、ガーゼなどで体を拭いてあげる
- 口や目、耳や肛門から体液や排泄物が出ることがあるので、優しくガーゼやコットンで拭き取ってあげる
手足を折り曲げた後は、生前使用していたブラシで毛並みを整えましょう。
屋外で飼われていたペットの体には、腐敗の原因になる土や雑菌が付着している可能性があるため、さらにガーゼなどで拭いてあげると安心ですよ。
また、作業中にご遺体の口や目、耳や肛門から体液や排泄物がでてくることがあります。
これは亡くなったペットに発生するごく自然な現象ですので、焦らずにガーゼやコットンで拭き取ってあげてくださいね。
③棺(箱)にご遺体を納める
ポイント
- 段ボールや棺の底にはペットシートや新聞紙を敷いておく
- タオルで包んだご遺体をその上に優しく納めてあげる
キレイに整えたご遺体は、タオルで包んだ後に段ボールや棺に納めます。
このとき、前もって箱の底にペットシートや新聞紙を敷いておきましょう。
これは先ほどもお伝えしたように、ご遺体から体液や排泄物がでてくることがあるためです。
④ご遺体に保冷剤を当ててしっかり冷やす
ポイント
- 腐敗を防ぐために、頭やお腹に保冷剤をあててしっかり冷やす
- 保冷剤はこまめに交換し、結露による水分が付着しないようにタオルなどで包む
- 安置する場所は室温が高い部屋を避け、ペットに愛着のある部屋やエアコンの効いた部屋にする
安置で最も重要なのは、ご遺体が腐敗しないようにしっかりと冷やすことです。
腐敗が進み、ひどいニオイがする…なんてことを防ぐためにも、ご遺体の頭や胸の部分に保冷剤を当てて冷やしましょう。
気温が高い夏の時期には、ペットシートの下にも保冷剤を置いておくと効果的ですよ。
保冷剤は冷たさを保つために、こまめに交換してくださいね。
さらに、保冷剤は一つひとつタオルなどで包んでおくと安心です。
保冷剤は時間が経つと結露が発生してしまい、その水分がご遺体に付着すると腐敗の原因になってしまいます。
また、ご遺体を安置しておく部屋にも注意が必要です。
生前のペットに愛着のある部屋に安置したいという方が多くいらっしゃいますが、室温が高い部屋の場合は腐敗がすすむ原因になってしまうため避けましょう。
夏にエアコンを使用するときは、風が直接当たらないように箱の上にタオルなどをかけてあげてくださいね。
⑤お気に入りのおやつやおもちゃをお供えする
ポイント
- 安置したご遺体のまわりにおやつやおもちゃを並べてあげる
- 火葬のときまで、近くで過ごしてあげる
- 一緒に火葬してあげたいものを用意しておく
④まで行えば十分なご遺体の安置は完了です。
最後に、ご遺体のまわりにお気に入りのおやつやおもちゃをお供えして、火葬までの時間をゆっくりと過ごしましょう。
楽しかった思い出を振り返り、たくさん話しかけてあげてくださいね。
私たちみんなのペット葬儀屋さんでは、以下のものであれば一緒に火葬できますよ。
- 生花
- おやつ
- おもちゃ(プラスチックやゴム製でないもの)
ただし次のようなものはお骨に色や匂いがついてしまうため、一緒に火葬できません。
- プラスチックやゴム製のもの
- 金属製のもの
- 造花
- 段ボール
「どうしてもお気に入りのおもちゃと一緒に旅立ってほしい…」という方は、火葬するのではなく、お墓やご自宅に設けたご仏壇にお供えしてあげてくださいね。
以上が亡くなったペットの安置の方法です。
くり返しお伝えしますが、ご遺体の保存は丁寧な安置を施しても夏は1〜2日、冬は2〜3日ほどが限度です。
それ以上はご遺体が損傷したり、腐敗臭がすることもあります。
かわいらしい姿で天国へ旅立ってもらうためにも、早めの火葬をしてあげてくださいね。
安置の方法について不安がある方は、私たちみんなのペット葬儀屋さんにご相談ください。
365日7時〜22時まで、無料でお電話を受けつけていますよ。
愛犬が亡くなった場合は役所への申請が必要
ペットの愛犬が亡くなった場合、30日以内に死亡届を提出する義務があります。
死亡届は、お住まいの地域市町村区役所、保健所や保健センターに提出しましょう。
自治体によってはホームページから死亡届をダウンロードし、郵送やオンラインでの提出ができますよ。
死亡届の手続き方法は自治体によって異なりますが、以下のような項目を記入するのが一般的です。
- 飼い主さまの氏名、住所、電話番号
- 愛犬の登録番号(鑑札に記載された番号)
- 愛犬のお名前、犬種、生年月日
- 愛犬が亡くなった年月日
鑑札とは愛犬をペットとして登録した際に交付されたプレートのことです。
この鑑札と狂犬病予防注射済票は、死亡届と一緒に返却する必要があります。
しかし、この2つは返却せずに手元に残しておくこともできるんです。
思い出の品として保存しておきたいという方は、窓口で相談してみましょう。
万が一死亡届を提出しないと、まだペットが生きていると判断され、狂犬病予防注射のお知らせが届き続けてしまいます。
提出しなかったために20万円の罰金命令がでてしまったケースもあったほどですから、死亡届は必ず提出しましょう。
最後に:亡くなったペットのためにできること
この記事では、ペットのご遺体の保存方法についてお伝えしました。
あらためて、ご遺体を安置する流れについてご紹介しますね。
- ご遺体の手足を優しく折り曲げてあげる
- 毛並みを整えるなど、体をキレイにしてあげる
- 棺(箱)にご遺体を納める
- ご遺体に保冷剤を当ててしっかり冷やす
- お気に入りのおやつやおもちゃをお供えする
ご遺体が腐敗しないように、しっかり冷やすことが大切ですよ。
ご遺体の安置は、亡くなったペットのために飼い主さまができる最後のお世話です。
だからこそ丁寧に、これまでの思い出や感謝の気持ちを込めて体を整えてあげましょう。
火葬のときまで、たくさん話しかけてあげてくださいね。
中には、ペットとお別れしたくない、ご遺体をずっと手元に置いておきたいという飼い主さまも多くいらっしゃいます。
家族も同然の存在だったのですから、お気持ちは十分にわかります。
しかし、ペットが安心して天国へと旅立つためにも、火葬や供養についてしっかり考えてあげてくださいね。
私たちみんなのペット葬儀屋さんは、飼い主さまのお気持ちに寄り添う、さまざまな火葬・供養のかたちをご提案いたします。
天国でも寂しくないように他のペットと一緒に供養する合同火葬や、お骨あげを飼い主さまが行う家族立会い火葬など、最も納得のできる方法をお選びいただけます。
また、みんなのペット葬儀屋さんは火葬炉を積んだ車でご自宅までお伺いする訪問火葬業者です。
ご自宅はもちろん、散歩コースなど思い出の場所での火葬もいたしますので、真心を込めたお見送りができますよ。
ペット葬儀に関する質問は無料で承っていますので、ぜひご相談くださいね。
飼い主さまとご家族が、後悔のないペットのお見送りができますように。
みんなのペット葬儀屋さん、宮川がお送りしました。
ペットのご遺体の保存方法についてお答えいたしますね。